サプリメントの流通

サロン外での販売

Huelなどの競合製品があの騙しの成分で世界中に売れるのなら（数百万ドル／月）、数倍の栄養素と美味しさを備えた新ミールであれば外にも売れるのではないか。そのためには差別化が必要だ。「栄養素が多い」だけでは競合と同じと思われてしまう。

また、競合は完全栄養食だけではなく、プロテインやマイクロダイエットのようなものも視野に入れて、違いを表現する必要がある。そのためには「ダイエットミール」という名前では、競合ひしめき合うレッドオーシャンで戦わなければならず価格競争、値下げ競争にさらされてしまう。

ネーミング

ダイエットミールではない新たなネーミングが必要だ（実際には栄養素を変えているのでダイエットミールとは別物）。そして、海外製品のようなオシャレで綺麗なパッケージ、またコンセプトづくりが必要になってくる。これはブランディング、デザイン、マーケティングを専門にしている企業に外注することにした。複数の企業に依頼して、コンペによって一番良い提案の企業を選択した。

味の問題

次に味だ。カフェオレ味だけでは、コーヒーが苦手な人は飲めない。そして女性でも飲みやすいようにブルーベリー味、ストロベリー味、ピーチ味で試作を依頼した。もちろん栄養素は変更せずに。かなりハードルは高いと思うが・・・。

新味の試作品が完成した。美味しい。本物らしさを出すために原価は高いが果汁を少し入れている。でも何かパンチが足りない。酸味を少し出すためにクエン酸を増量することを提案した。

新味試作2回目。クエン酸を追加した試作品が出来上がった。めちゃくちゃ美味しい！個人的にはブルーベリー味は、市販のブルーベリーのジュースより美味しいと思う。

奇跡の配合

あれだけ味で苦労していたのに嘘みたいにスムーズに新味ができた。実はこれは奇跡の配合の賜物なのである。このビタミン・ミネラルバランス配合は、それぞれが緻密に調整し合って打ち消し合って良いところを伸ばすようなバランスなので、味のバリエーションが無限に増やせるのだ。

このクエン酸、実はミネラルの吸収を促進する働きがある。ミネラルは元々吸収しにくく、代謝に必要なマグネシウムや亜鉛などは特に食べたとしても吸収せず排出されることが多い。クエン酸は様々なミネラルをキレートして吸収しやすくしてくれるのだ。キレートとは、ギリシャ語で「カニのハサミ」という意味で、吸収されにくい栄養分をカニバサミのようにはさみ込んで、吸収されやすい形に変えたり、反対に有害物質を無害化したりする。牡蠣にレモンをかけて食べると牡蠣に含まれる亜鉛がクエン酸でキレートされて吸収されやすくなる。これと同様のことが新ミールでも起こる。栄養素の量、バランス、さらに吸収まで良くなっている。いうまでもなくクエン酸はクエン酸回路で重要な働きをするので代謝も上がる。

続く・・・

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